誰もが簡単にスマホで撮影してSNSに投稿してシェアできる便利な時代です。
瞬間瞬間を切り取って自由に表現できるからこそ、大切な基礎を少し意識してもらいたいと思います。
その一つが、水平・垂直感覚を意識して撮影することです。
撮影モチーフやアイデアとして画像を敢えて傾けたりして、
効果をプラスさせたりする場合を除いて、まずは被写体と真っ直ぐに向き合うと良いと思います。
見本の2枚の写真をご覧ください。ある夕方の湘南の海のシーンです。
曇天の空からドラマチックに差し込んだ
レンブラント光線(薄明光線)が浜辺で遊ぶ人達を印象づけています。
2枚の画像を見比べると明らかに違いがわかりますね。そうです、水平線の傾きの違いですね。
上の写真は、水平線を意識ぜず撮影したもので、下の写真は水平線を水平になるように撮影したものです。
ごくごく当たり前のことですが、仕上がりの写真の力強さが違います。
上の写真は、雲の斜めのライン、波打ち側の斜めのライン、水平線の斜めのラインが、レンブラント光線の強さを打ち消していますね。
一方、下の写真はどうでしょう。水平線をきちっと水平に撮影することによってレンブラント光線が
力強く印象的に見えるはずです。水平線の右側にかすかに見える烏帽子岩もくっきり見えると思います。
仮に水平線がやや傾いてしまっても、後のデジタル処理で傾きの修正も可能ですから、
一度意識したらどうでしょうか。当たり前のことですがとても大切な事だと思います。