Apple Watchはランニング初心者に必要?SE 3とSeries 11を比較して選んだ理由

もともと、ランニングにはあまり惹かれていませんでした。

僕はサーフィンが好きで、大学生〜30代前半くらいにかけてはほとんど毎日のように海に入っていました。だから当時は「運動するぞ」と考える必要すらなく、身体を動かすことが生活の一部になっていました。

高校時代にやっていたラグビーも、ボールがあり、相手がいて、ゲーム性がある。夢中になれる要素があるから続けられたので、身体を動かすなら、そういう何かがある方がいいと思っていて、ただ走るだけのランニングには正直あまり興味がありませんでした。

ただ30代半ば以降、仕事や家庭の時間が増えるにつれて、身体を動かす時間は少しずつ減っていきました。サーフィンもやめたわけではないものの、以前のように日常的に海に入るものではなく、時間を作ってたまに行くものになってきています。少し体重も落としたいし、この先もサーフィンを楽しむためにも、まずは身体を動かすこと自体をもう一度生活の中に戻したい、という気持ちがありました。

そんなときにLSD(Long Slow Distance)——速く走るのではなく、ゆっくり長く走る考え方を知って、「ゆっくりでいいなら一度走ってみようかな」と思いました。まだ何も買わず、いつもの靴と服のまま。イヤホンもなし、距離も時間も測らず、とりあえず軽く走ってみる。すると、これが意外と気持ちよかった。汗をかいて、走り終わったあと身体がすっきりして、その後の時間も気分よく過ごせた。家を出ればすぐ始められるし、20分でも30分でもいい。今の生活には、こういう動かし方が案外合っているのかもしれないと思いました。

問題は、このままだとたぶん続かないことです。僕はわりと三日坊主で、最初の数日はやっても、そのうち忘れるか、忙しいとか疲れているとか理由をつけてやらなくなる。

ただ、不思議なことに、あの皆さんご存知の英語アプリDuolingoは続いている。毎日ほんの5分くらいで、胸を張れるほどでもないけれど、曲がりなりにも続いている。7MWCという7分間トレーニングも同じ。だったら、この感じをランニングにも使えないかな——と思ったのが、Apple Watchを買った一番最初の理由です。

なのでこの記事の問いは単純です。ランニング初心者にApple Watchは必要か。距離を測るためだけなら不要です。それでも買ったのは、続きやすい仕組みが欲しかったからで、そのうえでSE 3Series 11のどちらにするかを比較しました。

この記事は「ランニング習慣化シリーズ」の第1部です。第2部(イヤホン)第3部(揃えたもののまとめ)もあります。

この記事の結論

ざっくり言うと

  • 距離を測るだけなら、Apple Watchは必要ない
  • 欲しかったのは、短い・思い出させる・記録が残る、という続きやすい仕組み
  • たまに走るだけならSE 3で十分。一日中つけるなら、バッテリーのSeries 11
  • 走りながら英語を聞いて、一石二鳥にもしている

新しいガジェットで頑張る話ではなく、三日坊主のままでも続きやすい方法を探す実験です。

なぜDuolingoは続いているんだろう

Duolingoを続けていて思うのは、通知の力が意外と大きいということです。

「今日は英語をやろう」と朝から覚えているわけではありません。通知が来て、「あ、そうだった。やるんだった」と思い出して、アプリを開く。たぶんこれだけでも、僕にとってはかなり大きい。

7MWCも7分で終わるので、「まあ7分ならやるか」と始められる。終われば記録も残る。

考えてみると、僕が曲がりなりにも続けられているものには、こんな共通点があります。

  • 短い
  • 思い出させてくれる
  • 始めるのが簡単
  • やったことが残る
  • 少しゲームっぽい

逆にいえば、意志が強くなったわけではないんですよね。自分が頑張っているというより、頑張らなくても少し続きやすい仕組みになっている

だったら、自分の意志をどうにか強くしようとするより、そういう仕組みを生活の中に増やした方が早いんじゃないか。Apple Watchを調べ始めたのは、そんなことを考えたからです。

Apple Watchなら、その仕組みを作れるんじゃないか

最初から、Apple Watchを単なる距離計として考えていたわけではありません。

もちろん、何km走ったとか、何分走ったとか、心拍数がどうだったとか、そういうことを測れるのは面白い。でも、それだけだったらSeries 11まで買う必要はないと思います。初心者に「計測用の時計」として必須かと聞かれれば、答えはノーです。

僕が期待していたのは、もう少し生活全体に関わることでした。

  • 決まった時間に手首が振動して、「そうだ、ストレッチするんだった」と思い出す
  • 5分だけタイマーをかけて絵を描く
  • 走ったら、その記録が残る
  • 今日はこれだけ動いた、あと少しでリングが閉じる、とフィードバックが返ってくる
  • 夜は睡眠時間も測ってくれる

そういう小さな仕掛けをいくつか重ねたら、今までより少しだけ続けやすくなるんじゃないか。まだ使い始めたばかりなので、これは実験みたいなものです。

Apple Watchを買ったから突然ストイックな人間になるとは思っていません。むしろ三日坊主のままでも続けられる方法を探したい。そのための道具としてApple Watchを使ってみよう、という感じです。

走る時間を英語の時間にもしてしまう

もうひとつ考えたのが、ランニングと英語を一緒にしてしまうことでした。

30分走って、そのあと30分英語を勉強したら1時間かかります。でも走りながら英語を聞けば30分で両方できる。ものすごく単純な話ですが、僕にとってはこういう一石二鳥感も結構大事です。

「運動のためだけに30分使う」と考えるより、「走れば英語も30分終わる」と思える方が、やる理由が一つ増える。

今はSpotifyにSakura Englishの「瞬間英作文 『英会話の型』100パターン300フレーズ」をApple Watchへダウンロードして、走りながら聞いています。

Spotify:瞬間英作文 『英会話の型』100パターン300フレーズ【186】

今のところ、これはかなりいいです。ランニングをした日は、英語もやったことになる。習慣を二つ作るのではなく、一つの行動に二つ乗せてしまう。こういう合理性も、続けることには意外と大事なんじゃないかと思っています。

購入したのはCellularではなくGPSモデルなので、外でストリーミングはできません。だからあらかじめWatchにダウンロードしています。走りながら聞くためのイヤホン選びは、第2部で詳しく書いています。

SE 3でいいのか、Series 11にするのか

ここはかなり迷いました。タイトルどおり、比較の本体です。

ランニング、GPS、心拍、睡眠、アクティビティリング。自分がやりたいことの大半はSE 3でもできます。なので最初は、「SE 3でいいじゃん」と思っていました。

たまに走るときに着けるだけなら、今でもSE 3で十分だと思います。

Apple Watch SE 3(GPSモデル)

ランニング・心拍・睡眠・リングなど、やりたいことの大半はこちらでもできます。

それでもSeries 11にしたのは、Apple Watchをランニング中だけ使うつもりではなかったからです。睡眠も測りたい。日中の活動量も見たい。心拍なども含めて、健康管理にも使いたい。英語やストレッチなどのリマインダーにも使いたい。そう考えると、ほとんど一日中着けていることになります。

そこで気になったのがバッテリーでした。

項目 SE 3 Series 11
通常使用 最大約18時間 最大約24時間
低電力モード 最大約32時間 最大約38時間
15分充電 最大約8時間分 最大約8時間分
0→80%充電の目安 約45分 約30分

※数値はApple公式の目安。使用状況で変わります。Series 11の「24時間」は、日中の利用に加え睡眠記録を含む前提で示されています。

数字だけ見れば6時間ですが、「日中使って、そのまま寝て睡眠も測る」という使い方では、この余裕は結構大きいんじゃないかと思いました。

健康管理も含めて毎日使うなら、充電が面倒になって外す時間が増えること自体が、習慣化の邪魔になる。そう考えて、約3万円追加してSeries 11にしました。高いので24回払いです。

ランニングの距離を測るためだけに7万円以上出した、と考えると僕も高いと思います。でも、運動、英語、ストレッチ、睡眠、健康管理など、日常のいろいろなことを少しずつ続けやすくするための道具だと考えれば、自分にはそれなりに使い道がある。そう思って買いました。

実際、一日中着ける使い方は今のところ無理なくできています。

実際に購入:Apple Watch Series 11(GPSモデル)

CellularではなくGPSモデル。一日中つけて使っています。

道具で気分を上げるのも、たぶん大事

Apple Watchだけではなく、今回はランニングを始めるためにいろいろ買いました。

イヤホンもかなり悩みました。最初はAirPodsが欲しかったのですが、走りながら使うならノイズキャンセリングより、周囲の音が聞こえるオープンイヤーの方がよさそうだと分かってきた。見た目で一番惹かれたのはambie。でも価格とのバランスでJBL Sense Liteにしました。

新しく買ったシューズやイヤホンも含めて、外へ出る理由が一つ増えるなら、それも習慣化の仕組みの一部だと思っています。

イヤホンとシューズの詳細は、第2部「ランニング用イヤホン、AirPodsかオープンイヤーか迷った話」へ。

走るだけなら、何も買わなくてもいい

もちろん、走るだけならApple WatchもJBLも必要ありません。手持ちのスニーカーを履いて外に出れば、それで走れます。

だから今回は、ランニング用品そのものにお金を払ったというより、僕の場合は「続けやすい環境」にお金を払った、という感覚に近いです。

  • 短くする
  • 思い出させる
  • 記録を残す
  • やったら反応が返ってくる
  • 英語と一緒にやって一石二鳥にする
  • 使っていてちょっと気分のいい道具を選ぶ

このくらいやれば、三日坊主の自分でも少しは続くんじゃないか。そんな仮説で始めています。

まだ結論は出ていません。ただ今のところ、走ることと英語を聞くことはセットになりつつあります。

まずは身体を動かすことが、もう一度「特別なこと」ではなく、普通の生活の一部になればいい。Apple Watchがそのきっかけになるのか、しばらく試してみようと思っています。

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