今日は昨日ご紹介した「映画と本とパンの店 シネコヤ」さんで観た映画「人生フルーツ」を紹介します。
映画を外で観るというのは本当に久しぶりで、おそらく5年以上は観ていなかったと思います。
シネコヤのちょっとレトロな椅子に腰掛けて、暗がりに浮かぶスクリーンを観るだけでも、ちょっと気分がよかったのですが、ひさびさに観た映画が「人生フルーツ」で良かったなぁと本当に思いました。観たあとに、ふんわりとした余韻が残る映画です。
「人生フルーツ」は、日本住宅公団のエースだった津端修一さんという90歳の建築家とその奥さん津端英子さんの、自然に寄り添った日常をたんたんと追うものなので、そんなに色々なことが起こるわけじゃないのですが、何というか、ずっと観てられるんですよね。
「なんでかな?」と、映画を観ている間、ずっと考えていたんですが、一つは、2人の表情や仕草が美しいからなんじゃないかと思い至りました。
歳を経ることで、表情や仕草が磨かれて、美しくなるというのは、人生の理想のような気がします。
もう一つは、作品の中に、この言葉を覚えておきたいなとか、そう考えればいいのか、と思うような、人生のヒントがいくつも散りばめられているからだと思います。
例えば、「むかし、ある建築家が言いました。家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない。」とか、「いいことだけ考えなさい」とか、「お金ではなく、時間を貯める」とか。
本当はもっとたくさんあったのですが、やっぱり忘れてしまってますね…笑
でも、観ていて、ああこういう風に暮らしてといいのか、と何度も思える映画です。
長い年月を豊かに生きるための知恵のようなものを聞かせてもらった気がします。
今、奥さんの津端英子さんが書かれた、「あしたも、こはるびより」を読んでいます。
こちらも、読んでて気持ちのよくなる一冊です。